窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

猫の本

猫の本は、あまり読んだり見たりしないのだけれど、今日は久しぶりに書店に行ったら見つけてしまった。まこという名の不思議顔の猫 (MARBLE BOOKS)作者: 前田敬子,岡優太郎出版社/メーカー: マーブルトロン発売日: 2007/06メディア: 単行本購入: 3人 クリッ…

保父さん

ペンギンはコロニーの中で、自分の子供ではないヒナの面倒を見る大人のペンギンがいるようなことを、 昔テレビかなにかでみたことがある。親鳥たちが魚を捕りに出かけている間、まだ羽の色が茶色い ふかふかした子ペンギンが群れになっていて、その中に大人…

野次馬

猫というのは、好奇心旺盛というか猫なのに馬だ。野次馬。 夜、軒下でくつろいでいるタロウとぎいやんも、どこか遠くで他の猫のけんかの声が聞こえると、「なんだ、なんだ」「けんかだ、けんかだ。」といった感じで走っていく。 家の猫も例外ではなく、外に…

屋根

朝、いつものように椅子の背に家の猫を挟んで、パソコンに向かっていると猫が鳴いた。「ニュッニュッ!」と。 挟んでいるから窮屈で鳴いていたのかもしれない。それでも私とてこれ以上浅く座る訳にはいかないので無視していた。すると、また「ニュ、ニュッ」…

引っ越し

朝起きたら、いつものようにアーニャとタロウとぎいやんが縁側にいたのだが、脇の物置はもぬけの空。子猫は1匹もいなくなっていた。 周りを見渡しても落ちてないし、襲われた形跡もない。 アーニャはバクバクとご飯を食べ終えて、空っぽの物置の辺りでぼん…

家の猫は16年前に所沢の公園で泣き叫んでいたのを保護した子だ。これは顔がおじいさんのようだが、れっきとしたコサビ時代。 1匹だけで飼っているので、けっこう我儘なのだが他の猫に対して絶対受け入れないというわけではない。 とはいうものの、もう高齢な…

子猫

昨日の昼すぎころ、それまで物置の中で寝ていたアーニャが、外へ出てきてクルクルと甘えたような声で鳴き始め、陽の当たる腐葉土の上で転がったりして、何やら様子がおかしくなってきた。 タロウやぎいやんが代わる代わるそばに行って、アーニャの頭を舐めた…

猫の記憶

小夏の話を、古書店仲間の猫好きのKさんに話したら、彼女は小夏がぎいやん達を覚えているわけはない。と、言う。 「そんなー・・・。自分が産んだ子や父親猫を覚えていたら、大変だよ。そこいら中」・・・確かに。 「だいたいさあー、『私が捨てた子がーー…

小夏

今日は外の猫達は午前中からどこかにお呼ばれなのか、姿が見えなかった。気温も高くて天気も良かったので、私は窓を開けて網戸にしていた。 ふと見ると・・・ なんと、小夏が縁側に座っていた。外の子達の親猫である。育児を放棄して私に子猫をおしつけ(と…

鉢猫

15年くらい前に買ったパキラは、数回の引っ越しと極寒の家々でも生き残った観葉植物だ。 今の家に越してからは、家の中でビニールをかけずに越冬しても葉が落ちない。もっとも暖冬のせいかもしれないが。 春から秋口までは外に出してあって、去年の秋には太…

ハーメルン

駅の周りで買い物をして、そのまま家の前を通り過ぎて反対側のスーパーに行こうと歩いていたら、後ろで猫の鳴き声がした。 何匹かが必死の様子で大きな声で鳴いているので振り返ると、太郎とぎいやんが私を追いかけてでてきていた。その後ろからアーニャもト…

よくある名前

子猫だった太郎達が出没する前から来ていた、大人の猫がいる。 彼は、おそらく「タマ」や「ミケ」と同様にありふれた名前だ。その名は「でかお」 でかおさんは、子猫達がご飯をねだっていると、どさくさに紛れて自分も貰おうと子猫のふりをしている。 しかし…

朝でも夜でも、掃き出し窓を開けると、猫達がドヤドヤと入ってくる。 まるで暖簾を出そうと引き戸を開けたら、「うーぃ、飲ませろー」と、酔っ払いがドヤドヤと入ってくるかのごとく。 もちろん私が窓を開けきってから外にけ散らすのだが、その時間差の間に…

皆元気に春を迎えている。私が外に出ると、オスのぎいやんとタロウは爪を立ててよじ登ってくるので、つまんでは地面に降ろす。しかし、メスのアーニャはご飯を食べているとき以外は、触られまいと逃げる。今の家に庭がないことは、春になると改めて思い知る…

突難

6,7年程前、突発性難聴(突難)になってから、左耳はあまり聞こえない。これまで何度も小噴火を繰り返しつつ騙し騙しやってきたけれど、昨年末あたりから今度は右が大噴火の兆し。最初の頃は同病の鳥飼とお互いの耳鳴りの音を確認しあったり(「私の耳鳴り…

驚愕の事実

ずんさん夫婦が帰って、翌日も猫達はなんとのう警戒をしていた。ぎいやんは頭が悪いのか、すぐに元のようにぎいぎいといいながらすり寄ってきたのだけれど、タロウは近寄らずに疑わしそうな目で見ていて、つかまえるともだえて逃げようとしていた。それでも…

ずんさんと花梨さん夫婦がやってきた。猫を引き取りに。 私は彼らが来る前に「さあさあ、皆綺麗にして気にいってもらいましょうネー。」と、顔の汚くなっていた子は拭いてやって準備を整えた。まずは部屋の窓から外にいる猫達をみせた。すると、「子猫・・じ…

タロウ

タロウは初めてお目見えしたときは真ん中分けのような模様だった。こんなふうに。それがこの1ヶ月で顔が横に広がってしまった。それで、真ん中分け模様も横に広がって、短いおかっぱ頭になってしまった。いとうせいこうのように。

2007年

今年は年賀状もちゃんと出せなかった。来年こそは・・…と思うのだけれど。 お正月だろうとなんだろうと、猫達はやってくる。やってくる。というよりも「居る」。 家に入りたがって外で大騒ぎをしているが、家に入れたら最後なので軒下の小さな物置の下の段を…

ブレーメン

こなつが姿をみせなくなってからも、子猫達は私の家の軒下にくる。朝、二階の雨戸を開けると、相変わらず一件おいた家の辺りから、草原を駆ける馬のようにやってくる。これが馬だったら大変なので、猫でよかったと思うようにしている。 夜になればたいていそ…

猫に噛まるる

少し前に猫に噛まれた。外の猫ではなく家の猫だ。しかも顔。 「ワタシです。」 枕を並べて寝ていたときに、猫はゴロゴロ言いながら、がぶりと私のほお骨辺りに噛みついた。いつもなら噛みつかれる寸前に顔をよけるのだけれど、その時は私もウトウトとして油…

睨むこなつ

猫も性格が顔に出るのか、こなつの顔は険しい。 長男太郎(左)と次男ぎいやん 妹アーニャと、私は呼んでいるのだが、多分他所の家ではそれなりに呼ばれていることだろう。太郎とぎいやんは撫でると喜ぶ。太郎は自分の倍くらいある猫に対しても、吹いて威嚇す…

襲われる

相変わらず子猫を連れたコナツが軒下に来ている。ご飯を食べ終えると、私が洗濯物を干しているすぐ足元でごろりと横になった。すかさず子猫達がワラワラと集まってきて、オッパイを飲みはじめた。コナツは機嫌良さそうに目を細めていた。 やや嫌な予感はした…

ARKカレンダー2007

今年もカレンダーの時期ですね。http://www.arkbark.net/shopping/calendars/index.html カレンダー6冊で血液検査と基本的な健康検査ができるのだそうだ。以下HP参照。 ARKの会報やホームページには、色んな犬達が載っている。皆銀杏みたいな目をして愛らし…

猛獣使い

朝、縁側の窓を開けるのが怖い。猫がいるからだ。子猫4匹とこなつがおなかを空かして家をのぞき込んでいる。私の顔を見ると、こなつは牙をむいて威嚇する。おなかが減っていて子猫もいるからイライラしているのだ。網戸に向かってファーファー吹いて、爪を立…

軒下に猫が来る。私が餌をあげるからだ。こなつと4匹の子猫は、食べ終えるとゾロゾロとどこかへ帰っていき、その後に残り物を狙って気弱そうな黒縞模様の猫が2匹来ることがある。どちらも鯖虎というよりも、黒っぽい。1匹は前にも書いた垂れ目の猫だ。2匹と…

みけさん

色々といきものが訪れるけれど(この夏の新顔はトノサマバッタとムカデ)圧倒的に猫が多い。 みけさんも時々来る。 みけさんは、近所の猫の中で一番目が大きい。漫画みたいな目だ。メラメラと瞳の中に炎が見えるようだ。 訴えかけるような顔をしている。ズン…

ご一家

コナツは毎日来る雌猫だ。夏前に一度だけ2匹の子猫を連れてきたことがあったけれど、子猫を連れてきたのはその時だけで、後は自分だけで毎日やって来ている。朝、5時頃には縁側で寝そべっていてご飯を食べてもしばらく寝ていたり、日中でも気がつくといたり…

しまお。

以前来た双子の茶虎猫の片割れが来た。ダムとディーのどちらかである。でも、改名して「しまお」と名付けた。わかりやすいので。 「しまお」は相変わらずオドオドしている。そうしてとても痩せている。・・と、なんと。お尻に大きな傷がある。むしり取られた…

垂れ目の猫

毎朝来る小夏が残す餌を食べに来た。初お目見え。垂れ目である。私がこれまで見た3大垂れ目の猫の末席に加えるか否かというところ。性格も例外ではないようで、顔に似合って臆病だ。「怖いけど空腹には勝てん。」といったところ。小夏などはハナから、私が出…