窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

しまお。

以前来た双子の茶虎猫の片割れが来た。ダムとディーのどちらかである。でも、改名して「しまお」と名付けた。わかりやすいので。
「しまお」は相変わらずオドオドしている。そうしてとても痩せている。・・と、なんと。お尻に大きな傷がある。むしり取られたような500円ハゲのアカハダカ。ようやく血が止まって、ヒリヒリしていそうな感じだ。
しかし、シッポの付け根の少し上辺りにこのような大きな傷を作るとは、「しまお」はケンカが弱いのだろう。逃げるときにやられたのに違いない。
「しまお」は、目をしょぼつかせながら、遠くから私を見ている。私が一歩近づくと、ぴょんと逃げる。勿論、私は網戸を閉めた部屋の中にいるのだけれど。