窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

NHK俳句12月号

俳句的日常 平松洋子さん 12月号 1月号の「俳句的日常」の中で、嵐山さんが安西水丸さんとの俳句絵本のことを書いていらしたので、次の号は安西さんかと思っていた。実際はそうではなかったのだが、安西さんだったらスノードームをモチーフに描こうと私は思…

「さよならのあとで」

猫の病院は吉祥寺なのだけれど、これから頻繁に通院しなければならないことを考えて、近所の病院を紹介してもらうことになった。 今日は照会状を受け取りに吉祥寺へ。猫を連れないで行くので身軽。久しぶりにあちこち行きたかったけれど、まだ目が見えないこ…

色川武大を読んでた。

夕べラジオで伊集院静が「いねむり先生」の話をしていた。久しぶりに色川武大を読みたくなって「百」を読み始めた。また読みふけりそうな懐かしいような、読む本が沢山あって、うれしい気持ち。初めて読んだのは20年以上も前。入院していた父に付き添いで…

ようやく到着

どこを旅してきたか「昔日の客」クロネコに乗ってようやく到着。胸の芯がギュッと摑まれるような。仕事についても暮らしについても色々なあり方について思いをめぐらす。復刊されるとしたら「ボン書店の幻」や「詩人たちユリイカ抄」のように文庫やライブラ…

昔日の客

9月に入って、ああ、秋ってくるんだな。と、思える日がちらほら。8月の半ば過ぎから道路に蝉が落ちているのを見かけることが多くなり、蝉の声も減っていった。 今は秋の虫の音が、遊歩道沿いの森の中に響いている。それでも暑いのだけれど、天気予報ではきっ…

1Q84の3を読み終えた。まさか百けんがでてくるとは思わなかった。 私が10代の終わりだか20代の初めだかに、初めて読んで浸りきっていたのは旧仮名遣いの旺文社文庫や六興出版だったのでなんとなく違う。当然ながら小説の一部になっていた。 ・・・そういえ…

電子書籍「戌の刻」

数日前から、以前燃えていた電子図書のオーサリングツールを引っ張り出して触っていた。やっと使い方を思い出してきたので、当時作っていたものを完成させてショップに載せた。 共著者のドボチョンに送ってみたら「人ごとのようにおもしろい」とのこと。まっ…

改造 昭和14年など

古本屋で古い雑誌を見た。「改造」昭和14年。新年号。 表紙もページも傷みが多いけれど目次を開くと木版画で表情豊かな兎が何匹も描かれている。その年の干支は兎だったのだ。 あれ?これって。と、思いながら中のページを見ると所々にやはり木版画。もうぜ…

68万部

29日は村上春樹の新刊が発売されて、勿論私は買いました。近所の本屋で平積みにされていて。 発売前に増刷されて68万部というけれど、私には天文学的な数字でよくわからない。その日はパソコン仕事を終えて帰宅して、無理かも知れないとは思ったけれど読み始…

今日は午後から久しぶりになんの予定もない1日で、このところの信じられないほどの睡眠不足を解消しようと昼寝をしたら爆睡してしまった。猫も足下でアルマジロのように丸くなっている。 大相撲が始まる時刻にようやく起き出すも、まだ眠いけれど、体はやや…

買い物に行ったついでに文芸春秋を立ち読み。例の村上春樹の受賞についての寄稿を読む。もっともなことが書いてあったと思うけれど。 この記事についてのインタビューが載っていた朝日新聞の同じ日に、レバノンの詩人アブド・ワジン氏のコメントが載っていて…

ラグビー

昨日はラグビーの日本選手権決勝。と言っても私はラジオ中継をちょっと聴いていただけで、どちらかというとサントリーを応援していたけれど負けました。私がラグビーに一番熱中していたのは、もうかなり昔のことだ。ルールなんて殆どわからないまま、学生選…

ボン書店の幻―モダニズム出版社の光と影 (ちくま文庫)作者: 内堀弘出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/10/08メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 27回この商品を含むブログ (62件) を見る独りで詩の本を発行していたボン書店の鳥羽茂を追った本。以前読ん…

私の周囲には何らかのコレクションをしている人というのがいて、そういう人を見ていると、私も何か集めたいなあ。と思ってやってみるけれど結局続かない。 でも古い物はやはり好きで、近所の古道具屋を時々覗くことも多い。この本の書き手堀江敏幸も、コレク…

CDつきマガジン 隔週刊 落語 昭和の名人 決定版 全26巻(1) 古今亭志ん朝(壱)出版社/メーカー: 小学館発売日: 2009/01/06メディア: 雑誌購入: 3人 クリック: 9回この商品を含むブログ (23件) を見る先日から発売になった落語シリーズ、創刊号は勿論買いました…

五分間で語れるお話―もっと聞かせて!短いお話48編

編書房から本が送られてきて改めて見ている。 昔話や民話には、決まって登場する動物がいくつかいる。その中でも蛙。蛙は以前のなげいたコオロギ―古代歌謡変奏でも出てきた。イソップにも蛙のお話はあるし、日本だと鳥獣戯画の蛙の絵が有名だ。 ところで、実…

焼かれた魚ーイラン版

これはイランで出版されている「焼かれた魚」昨年、イランの絵本を紹介しているサイトイランの絵本・ペルシャ語の絵本 サラーム・サラームのブログの中で、「焼かれた魚」を取り上げて下さっているのを知った。それはペルシャ語で書かれイランで出版されてい…

五分間で語れるお話

マーガレット・リード・マクドナルド 佐藤凉子 税込価格(予価): \1,785 (本体 : \1,700) 出版 : 編書房 ISBN : 978-4-434-12522-52月5日に編書房から発売予定です。ご予約は編書房のサイトで。世界の色々な国の、五分間で語ることができるお話を集…

すばらしいフェルディナンド

すばらしいフェルディナンド (岩波ものがたりの本) ルドウィク・J・ケルン作 地元の古本屋さんでみつけて450円。 ポーランドのナンセンステール、ユーモア童話と言われるジャンルらしい。犬のフェルディナンドが、ある日2本足で歩き始めて、仕立屋さんで洋…

吉祥寺古書店

久しぶりに吉祥寺に行って、古本屋をいくつか巡る。古本屋以外も数年前にできた店も多く、がんばってるなー。っというかんじ。 友人が吉祥寺に住んでいた頃には、東急の裏手なんて当時は行きつけの寿司屋くらいしかなかったのに、ブティックや雑貨屋や・・人…

百鬼園俳句帖―内田百けん集成〈18〉 (ちくま文庫)作者: 内田百けん出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2004/03/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (8件) を見る旺文社文庫では持っていないので、最近のちくま書店のもの。 ぱらぱ…

冬の桃

私は今はテレビは見ていないのだけれど、昔はテレビっ子だった。 その中で覚えているのはNHKのドラマが多いのだけれど「冬の桃」(早坂暁脚本)はもう一度見てみたい物のひとつ。今調べてみると全7回となっているから、それほど長い番組ではなかったようだけ…

Five minute tales

以前にも書いたけれど、来年の初め頃に編書房から出版される予定の本Five minute tales(邦題は「五分で語れるお話」)のカットは、9月頃から描き始めたのだが、訳が送られてくるのを待っていたら絵が間に合わないかも知れないから原書を読んで先に進めて欲…

茂田井武展

姉はオープニングに出ていたのだけれど、もう一度付き合ってもらってちひろ美術館へ茂田井武展を観に行った。 展示されていたものは子供の頃から見慣れた懐かしい絵や本も多かったけれど、観たことのない絵もたくさんあった。 私が生まれて初めて読んだグリ…

スモカ広告全集

これは1980年にマドラ出版から出た片岡敏郎スモカ広告全集。四角くて、分厚い1156頁。 スモカ歯磨の広告が集められた1冊なのだけど、挿画を描いているのが恩地幸四郎や川上澄夫の名前もあって、古本屋さんでつい購入。実際に広告として新聞に載っていた昭和3…

なげいたコオロギ-中身の紹介

私が子供の頃、家にいつも送られてきていた「びわの実学校」という児童文学の雑誌があり、たしかその頃の表紙は今は木版画家になっている作家(山高登さん)が編集者だったころに担当していたような気がするのですが、当時山高さんから父の所へ毎年来ていた…

なげいたコオロギ

突難のことを書いたら、件の友人から「酒はいつでも飲める」と残暑見舞いが。大きな徳利を座敷に用意し。。。という宴会プランがあったようなのに(笑) まさに一進一退。全然オーケーと思った10分後にぐるぐるしていたり、薬が切れてからしかしおおむね調子…

Harry Potter7

ついに読み始めました。最終巻。ペーパーバックが届いたのが、1週間前。もうすぐ読み終わる所。疲れてきた所。ストーリーの内容からというよりも、英語力の限界のせいかもしれません。既に最終章は読んじゃったけれど、終わりに近づいてくるにつれ、いつもに…

アーティスト症候群 など

先日古書店で薦められて読んでみたのが、女子の古本屋だったけれど、私から見るとある意味ファンタジーみたいな、この緩さはなんだろう。って思っていた。それは別に古本屋に限ったことではなくて、クウネル系やリニューアルしたみずゑとか雑貨系女子みたい…

小熊秀雄と池袋モンパルナス

[rakuten:book:12960230:image]小熊秀雄と池袋モンパルナス―池袋モンパルナスのそぞろ歩き 先日、元創樹社の玉井さんから送っていただいた「小熊秀雄と池袋モンパルナス」 玉井さんは小熊秀雄協会の代表をされていて、これは玉井さん自ら著作編集された本で…