窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

予行演習

ぎいやんは、まだ小さな傷はあるものの、足はすっかり良くなったようで食欲もおう盛になった。
ノラとはいえ、具合が悪くなって家に駆け込んで来たら,病院へ連れて行かねばならないと思うので予行演習をしてみた。
タロウは籠型のキャリーをものすごく嫌がる。足を踏ん張って中に入ろうとしない。お尻を押しても石のように動かない。すごい力だ。1度だけ入れてみた時にドアを閉めたら,頭で押してプラスチックのドアが歪みそうだったのでやめた。
それで、バッグ型の方に入れてみた。コチラはけっこうお気に入りらしく,首を出して大人しい。
「どうも」



斜め向かいの家の奥さんは、猫が好きらしい。タロウ達が小さい頃にゴミ置き場の上にいるのを見かけてしゃがみ込んでかまっていたり,今家にいる仔猫が,私の家の玄関辺りでうろついていたら,通りを渡って見に来ていたりした。
これは、もしかして仔猫の里親として期待できるのではないか。その家の隣は「野良猫に餌をやるな」と怒っていたおばさんの家なのだが。
しかし、先日その猫好きらしき家の玄関に、うれしそうに座っていたのは小夏と小夏の子供のサバトラだった。そういえば小夏達は時々その家から出てくる。先客ありか・・・。