窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

家探しは続く(その8)

朝、ゴブリンから電話がかかってきた。
「みつかったよ!一度見てみてぇ。小平。
もうここしかない。いいところだ。12万。
すごくいい。見てみてよぉ」と。
私が高いと言うと、
「値段なんて関係ない。
もうねえ、値段なんていってちゃ駄目っ!
本当にいいところだから。見てみてよぉ」
この間の物件を紹介してくれた時は、
「やっぱり家賃はね。毎月のことだもの。
大事大事。この値段でこの物件。ありえない!」
と言っていたはずだったが・・・
うーむ。すごい。
商売熱心には学ぶ所があるかもしれない。



毎日ネットで物件を検索しながら、いつ見つかってもよいように、今回も見つかる前から段ボール詰めをしている。
ここに越してきた時に本は4箱くらい処分したけれど、多分それ以上に増えている。洋服は減っているのに。
本と食器の段ボール箱が部屋に積み上げていくにしたがって、憂鬱度は増してくる。
ネットで毎日見ても、価格と広さで折り合うところがない。そして先日の線路脇の家での断られ方が、私の中で少しトラウマになりつつある。
もう、どこも貸してくれないんじゃないか。と。
かなり憂鬱。元から憂鬱な人なのに憂鬱の2乗だ。