窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

絵本

雨空はどこへやら。なんだか夏のような陽射しの一日だった。個展の準備のためにあまり外へ出ることもなく、始まってからは画廊と家を往復するだけの日々だったので、季節感がないままの半年だった。気がつくと、庭は木や雑草が生い茂り近所の畑には既に向日葵が咲いている。もう今年も後半が始まっているのだ。
1年ぶりに眼科へ行った。コンタクトレンズを作るためである。午後の診察時間よりも早めに行ったので、それ程混んでいない。待合室には昼休みを抜けてきた様子の会社員風のオジサン達が何人か居て、皆目をつぶって座っている。「○○さーん。」看護婦さんが何度も名前を呼んでいるのだけれど誰も反応しない。どうやら待合室の片隅で、きちんと背筋を伸ばしたまま寝てしまっている会社員がその人のようだ。別の看護婦さんが出てきて耳元で大声で名前を呼んだら、目を覚まして慌てて診察室に入っていった。
額屋さんによった後、本の打ちあわせ。それから市ケ谷での朔北社のブックフェアが最終日だったのでに行ってきた。
御存知のように朔北社は子供の本が中心の出版社である。しかし、大人の私が見ても面白そうな本が並んでいた。