窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

耳鼻咽喉科

5日は待ちに待った耳鼻咽喉科のライブだったのだけれど、風邪ひいた。
今冬は例年のようないきなり熱が9度出るというような風邪はひかないけれど、8度くらいこだしに出るのを何度か繰り返していて耳鳴りもひどい。なんだかなーという体調のまま地元仕事帰りに新宿へ。しかし耳栓とマスクで準備万端。

最初のバンドはオーケンだと聞いてたのだけど、ナゴムだから当然のことながら空手バカボン。そういえば昔CD持ってたっけなあ。等と思いながら満員の人の後ろ頭を見ながらボケボケしていた。コンタクトではなく度の弱い眼鏡だったので、ステージもモニタも全然見えない。
そして耳鼻の出番になったので、ドボチョン達とスルスルと前へ、しかしなかなか前に進めず、まあこの辺でいいか。という中途半端な位置で立っていると演奏が始まった。私たち同級生にはお馴染の曲ばかりだけれど、おそらくライブハウスを埋め尽くしている殆どの人達は耳鼻をリアルタイムで聴いたり見たりしてない人達なわけで、皆どんなふうに感じてるんだろうな。なんてちょっと思った。側で揺れてる人達は明らかに若者。
生で聴いたら27年がいきなりすっ飛んで、あの寒いCS祭の野外ステージや403教室や、あまり人が入っていないライブハウスにワープしちゃうのかな。と思っていたけれど全然そんなことはなくて、なんだかまったく「今」だった。音楽的に直枝君の凄さを再認識してしまったこともあるけれど、なんというかあんな風にメンバーが演奏してるのが、すごく自然で当然な感じ。あの頃からずっと続けてきていて、これからも続いていくバンドみたいな。

しかし気がついたらもう大森海岸になってしまって、私の位置からは結局丹羽君と明良しか見えず、自分が若い時と特に違うのは、頑張って最前列に行ったりしないことだったと思う。首を伸ばして直枝君を見るとものすごく嬉しそうな顔をしていたので私も嬉しかった。振り返るとドボチョンも他の人達も皆嬉しそうだった。
演奏が終って皆は楽屋へ行ったけれど、私はけっこう耳が危ない状態だったのでゆらゆらしながら直帰。