窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

1ヶ月半くらい前に難聴が再発し今回も一応病院に行ったけれど、最初の時と同様薬は効果なく悪化する一方で、結局左耳の聴力を殆ど無くしてしまった。
右耳は何とか聞こえるので日常はさほど困らない。と言っても、絵を描いている時に耳は使わないから。
でも打ち合わせやお店とか周りがざわついている所だと相手の声が聞き取れない。
普段の買い物に行っても店員さんが何を言っているのかよくわからなかったりする。
歩道を歩いていても後ろから来る人とか自転車の音が聴こえないので、なるべく左にピッタリと寄って歩くようにしている。
耳が遠いと言うことがわかるように、マギー審司の付け耳をしたいような感じだ。
後ろから来た人は、きっとびっくりして付け耳側からは追い越していかないことだろう。

先月、いつも行っている耳鼻科の中の専門医にかかった。
カウンセリングの結果、 やはり原因はストレスと。
「このままだと、あなた、お先真っ暗ですよ。」と、言われる。まあねえ。

薬はもう効かないから出さない。と言うので先生を信頼することにした。
実際、この世の物とも思えない程のまずくて高い薬を何度も飲んだけれど、効果はなかったのにいつも出されてきたから。
先生曰く、ストレスを解消するしか手だてはなく、そして運動。
しかも週末ちょっと。とか、ウォーキングも散歩みたいな、なんて甘っちょろいのではダメで、週に3回心拍数120から130の有酸素運動を1時間。
それで完治した人もいると、研究報告書を渡された。
症例は一人だけみたいなのが、やや不安だけれど他にやりようがないので仕方なし。
で、形から入る私は、まずヨドバシの貯まっていたポイントで歩数計を購入。
セッセと歩くこと1日1万5千歩くらい。しかし、これでは心拍数は上がっていないのでジムに行くことにした。


家の周りにはたくさんのスポーツジムがあるけれど、高くて私にはとても行かれんので市営のジムへ。
昔通っていた普通のジムとは違って市営のジムは静か。おじいさんが多い。
ビデオも音楽も流れていないし、トレッドミルをやりながら喋っているおばさんなどいない。
というか、トレッドミルはないんだけど。


心拍数をあげる有酸素運動と言うと、ここではエアロバイクしかない。
125に設定して30分というのは、今の私にはかなりきついのだけれど、周りを見ると皆本なんか読みながらのんびり漕いでいる。なんで?私の体力不足なのであろうか。

しかし、朝も夜もいつ行ってもがら空きでなかなかよい。周りも緑に囲まれていて。
来ている人も皆やる気があるんだか無いんだか、まったりしたかんじ。
「そんなまったりした所じゃだめじゃん」と、ドボチョンに言われたが、
まあ、確かに昔行ってた普通のスポーツジムに比べれば、活気もないけど。周りに活気があっても、私に活気にはあまり関係なさそうだし。
ただ、普通のスポーツジムとの大きな差は、サウナやジャグジーがないのが残念だ。
でも近所にものすごく古い銭湯があったりするので、行ってみようと思う。どんどん隠遁生活に入っていきそうな。


ジムに行かない時は、近所の運動公園で心拍数を測りながら5キロ歩いているんだけれど、状態は変わらず、爆音の耳鳴りも変わらず。
3ヶ月目くらいから効果があったと、症例には書かれていたけれど・・・。
まあ、聴こえないとしても痩せはするかも。
でも、お酒も飲んで良いと言われたからプラスマイナスゼロか・・・。