窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

ピヨピヨ

2年前に買って、あまり履いていなかったサンダルをこの夏出した。それで履いているのだけれど、歩き始めると音がする。「ピヨッ」とか「キュッ」とか。両足ともそうなので、ピヨピヨサンダルを履いているかのようだ。踵の当たるところの皮が柔らかいのだけれど、そこにおそらく空気が入ってしまうのだろう。夜道をピヨピヨ言わせながら歩くのもなんだか情けないのだが、何かの拍子に鳴らなくなるときもあって、そういうときには、ちょっとピヨピヨ言わせてみたくなったりもする。人とすれ違うときならまだ良いのだけれど、前を人が歩いていて私が追い抜くときが少し恥ずかしい。ゆっくり歩いてもピヨピヨ・・・走るとキュッキュッ・・。