窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

 昨日の朝、公園を通ると橋の真ん中のベンチには初老の男性が座り新聞を読んでいた。先日カワセミを見たときと同じくらいの時間なのに、陽が上るのが日ごとに早くなっているせいか既に日中の様子だ。池の淵にはコサギが居た。寒い日のコサギ若冲の墨絵のように孤独な様子だけれど、こんな天気の良い日に見るとただボンヤリと呑気な感じ。その向こうにカルガモが浮かんでいる。水が少し引いているところには、ムクドリセキレイが枯れ草をつついている。すぐ目の前をジョウビタキが飛んで冬枯れの樹にとまってキョトンとしている。鳥だらけ。鳥飼が見たら大喜びするに違いないが、こんなに鳥が見られるのは朝だけなので超夜型の彼女には無理か・・。