窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

昔日の客

9月に入って、ああ、秋ってくるんだな。と、思える日がちらほら。8月の半ば過ぎから道路に蝉が落ちているのを見かけることが多くなり、蝉の声も減っていった。
今は秋の虫の音が、遊歩道沿いの森の中に響いている。それでも暑いのだけれど、天気予報ではきっかりと秋になるようなことを言っていた。

夏の間は頭が煮えて読書もあまりできなかったけれど、今月出版されるというを本予約。
ずいぶん前に友人のN枝氏に教えてもらった「昔日の客」。大森にあったという古本屋店主が書いた本だ。私の父も若い頃に大森に住んでいたこともあって、N枝氏から話を聞いて読みたくなった。古本屋を探したりネットで探してもすごく高くて、復刊ドットコムでリクエストを作ってみたりもしていたのだけれど、この度吉祥寺の一人出版社夏葉社から復刊されるという喜ばしいお知らせが。待ち遠しいこと。