窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

紙漉き


このくらいの天気が続くと紙漉きをしたくなる。木から採集した原料はまだ生煮えというか、よくほぐれていないのでパルプで作成。
しかし、10年以上酷使したミキサーは、底の刃の周囲の樹脂の部分に亀裂が入り水が漏ってくる。
スイッチを入れるとバシャンバシャンと底から水が噴き出し、スイッチの辺りも水浸しになる。雑巾で押さえながら使っていたけれど、時々ビリビリする。さすがに恐ろしくなって買い替えることにした。

紙漉き用の1台目は所沢の古道具屋でみつけた丈夫そうな日立の大きな中古のミキサーだった。あれは何でダメになったのだったか、かなり活躍してくれていたのだが、確かモーター部分から火花が散り始め分解してもなおらず、そのうち煙を吐いておしゃかになった。
2台目が今のであまり聞いたことのないメーカーのもので、ホームセンターで1000円台で購入した。10数年使っていたがモーターは丈夫だったのだけれど樹脂部分が劣化した。



今回はオークションで買うことにした。
先代まではオークションなどやっていない頃で、古道具屋やホームセンターを回って歩いたのだと思う。時代は変わる。
検索すると100円とか300円などという中古品もあったりするのだけれど、何しろガラスで重いので、出品者の住所によっては送料に1000円以上かかってしまったりする。
しかしちょうど間がよかったのか、未使用のダルトンブレンダーを送料込み1600円くらいで落札できた。
なんともりっぱな姿。紙漉きで酷使するのはもったいないので、これまで食品用に10数年使っていて、少しモーターに難がでてきたナショナルの紙漉き用にして、こちらは新参者ながらミキサーの定位置に納まった。
そして、明日から和紙を漉けるよう準備に取りかかる。