窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

神田淡路町2丁目の再開発によって無くなってしまう淡路町画廊の、建物がどうなるのかがほぼ決まったとO監督からお知らせを頂いた。。
日立の跡地に新築で中は現状に近い形で復元。とのこと。あのままだったら取り壊されて「梁だけどこかの喫茶店にでも。」というような話を聞いていたことが、建築家の方やO監督たちの働きかけで変更されたのだ。
私ももっと何か動くべきだったと思う。勿論それで何かが変わるわけではないけれど、何もしなかったことが蔵に対して申し訳なかったと悔やむ。
しかもブログに書いたりリツイートしただけなのに、連絡を頂いて恐縮してしまう。


25年くらい前、初めて淡路町画廊に入った時に感じた不思議な気持ち。ずっと行くたびに感じていた、誰かの展覧会があるときも何もやっていない時も。
階段をキシキシと上って行って、2階の床に頭がポコンとでた時から3階まで。
だけどここ最近、気がついたら感じなくなっていた。3階まで行って梁に触ってみても。
工事が始まってからだろうか、何だか蔵の空気の密度が変わってしまったような気がした。妙にスーッと空気が軽いような。まっくろくろすけやコダマがいなくなってしまったような。


どうして千代田区はそんなに再開発ビルを建てたいんだろう。