窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

夏も終わり

夕方森の横の道を通る時、ヒグラシの声が聴こえる。でも、それは夏の初めからそうだった。
この数年、早い時期からヒグラシが鳴き始めて、その後でアブラゼミやミンミンゼミやらツクツクホウシが鳴いたりして。そして台風が来るのか来ないのか。と言っているころに蝉の声は突然少なくなって秋の虫が鳴き始める。
過ぎてしまえば短い夏だった様な気がする。その割にバテバテだ。なので少し爽やかな夏休みのスナップを貼ってみよう。


ハシビロコウのサーナ嬢


こちらは網のすぐそばで石像化していたアサンテ嬢。寝癖のような後ろ頭がキュート。


ハシビロコウのいる一角は、私にとってゴールデントライアングル!! 何しろ斜向かいがツチブタ。隣はタテガミオオカミだ。ハシビロコウは動かないし、タテガミオオカミはいつも困ったような顔で寝ている。以前私が来たのは何年も前で、その後にすぐタテガミオオカミの子供が産まれたというのをズーネットで知ったのだけれど、皆死んでしまって、今いるのは今年に入ってやってきたというジグ1匹だった。

そして、私の一番のお気に入りのツチブタは、夕方のご飯にやっと出てきても、5分くらいがつがつ食べてすぐに寝床に入ってしまう。
ツチブタは夜行性なのだから、彼らにしてみればまだ日が陰らないうちに無理やり起こされ、しかも人前で食事を与えられても「やれやれ、なんでだよ。」という感じだろうと思う。

多分左側がアルディ・右がヨシコ。私が以前見たのは先々代のシゲオ。コメタロウには会えずじまいだった。アルディも初めてだ。
まだ餌の時間前に裏に回って、寝ている所を確認したら、通路沿いの説明ボードにアルディのほうが面長だと書かれていた。しかし、そこはツチブタ。どっちも面長でよくわからない。
でも見覚えのある表情で、大きな愁いのある瞳のほうがヨシコだと確信した。もう1匹、アルディはどちらかというと目が腫れぼったい顔つきだ。所謂昔懐かしい、醤油顔だね。


運動場(?)は、以前よりもかなり掘り起こされて穴だらけだった。
無理やり起こされて出てきた時は2匹ともヨチヨチしていたけれど、きっと夜になったら活動的になるのだろう。
ツチブタ達がご飯を食べている間、飼育係のお兄さんは、2匹の様子を見ながら通路にしゃがんで携帯電話をかけていた。 (写真だと中央右上の暗がり)
すぐに食べ終わったヨシコとその後しばらく足を餌箱に突っ込んで食べていたアルディが、通路を通ってスタコラスタコラ寝床に入って行く時、お兄さんが電話をかけながらポンポンッ!とツチブタのお尻を軽くはたいているのを目撃!まるで私が家の猫のお尻をはたく時のように・・・。なんとも羨ましい限りだった。


以上が夏休みの思い出の一コマでした。
今度は多摩動物園に行こうかな。ツチブタもハシビロもいないけど。