窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

知らないところで

電話が鳴った。受話器を取るとずんさんが「あー、ごめん、電話もらって。」と言った。私は電話をしていないと言うと、そんなはずはない。と言う。留守電に私の声で入っていたというのだ。ずんさん妻の花梨ちゃんも聞いたというので、私も段々心配になってきた。
「何時ごろ?」と尋ねると8時過ぎ頃だと言う。その辺り、私は打ち合わせから帰宅して、電話の着信を見ていた。その時に何かの間違いでかかってしまったのか?いや、留守電に「イチカワデス、マタデンワシマスゥー。」と私が話していたというのだから、私の知らない私がかけていたということだ。

それはそれとして(とりあえず)
猫の話。ずんさん夫婦は猫を飼うことを迷っているようだ。そう、猫というのはわざわざ飼うというよりも、仕方なく拾ってしまったり居着いてしまったりして、飼うはめになるということが多い。そうして、その「仕方なく飼うはめになってしまった」という状況が、まさに今、ずんだれ家におとずれようとしている、歴史的な瞬間なのである。
初めての猫との同居の二人にお勧めなのは、大人しいメスのアーニャ。身体の大きさからすると4匹の末(おそらく)の妹だ
いつも他の猫の真似をして、木に登ってみたり、鳴いてみたりするのだけれど、いまひとつドンクサくて怖がり。オス2匹がうるさく鳴いていると、一歩下がってもじもじしながら鳴いている。4匹の中で一番毛がやわらかい。

ああ、歴史的瞬間に立ちあいたいものだ。まだいますんで、よろしく。