窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

私が昔アルバイトをしていた都市計画の会社の人達と会った。彼女達はもう退職して第二の人生を歩いている。私は学生時代からその会社で時々働き、卒業後1年半くらい他で模型作りのアルバイトをしていた。そしてまたその会社のデザイン室に出戻った時に、IさんとОさんに会ったのだからもう20数年おつき合いをさせてもらっている。私の20代半ばから怒濤のような30代半ばまで、本当にお世話になった人達だ。変わり者(!)の多かったデザイン室の私たちや他のアルバイトの子達をIさんもОさんもいつも暖かく見守ってくれていた。そんなふうにお世話になっておきながら、その夜もご馳走になってしまった。なんと。
お店はIT関連の会員制のイタリアレストランだった。Оさんの息子さんがIT関係の会社を経営しているのだ。お料理もたいへん美味しくて楽しい夜だった。
私は10数年前にそこのバイトを辞めたのだけれど、話をしていると翌日また会社で会うような思いがした。そうしてナグチャンの大きなクシャミが聞こえるような気がした。