窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

バーラが咲いた、バーラが咲いた・・・と、そこまでしか歌えない。なぜなら家のバラは真っ赤ではなかったのである。
薄いピンク。どうやらダマスク系の薔薇らしい。花も大きくて香りもいい。東側に植えられているので、朝日が当たってスクスクと伸びた。実は半つる性だったとわかったときには遅く、支柱をきちんと立てていなかったので、様子があまり良くない。花の重みで下がってしまっている枝もある。まあ今年はこんなもんで。後ろにススキも生えてるし。
 昨夏越してきたときに、西側に10年以上鉢で育てきたもうひとつの原種のガリカを植えた。こちらは途中で病気になったりして、今年は蕾もあまりついていない。ガリカ種が咲くのはもう少し後だ。前の庭で一番大きくなっていたロサ・カニナも挿し木で救って小さい鉢に植えたので、今年は咲かない。毎年ガリカ種やラベンダーが咲き始めるころに個展になるのだった。

 最初に庭作りに目覚めたころには、薔薇なんて植えないさ。と園芸雑誌を見ながら思っていたのに、今や3種類の薔薇持ちだ。しかし、この庭(というか軒下)には、柘植があり、笹もあちこちから生えている。ダマスク系の元にはアジサイの株とツツジも植わっている。庭作りというふうではない。その横には用水路に沿って彼岸花も株分けをして。ヒロエさんから貰った岡山の桃の種を埋めたら生えてきた桃も植えたし、ブラックベリーアジサイの根元に。手前にはやはり救ってきたエルダーの苗木も植えて、鉢にはローズマリーレモンバーベナとマートルとクチナシ。来年はどのような様子になっているのやら。