窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

「ガラテイア2.2」を翻訳された若島正氏の新刊案内のお知らせが届いた。友人の森田氏のジュンク堂でのトークショーのレポートがビーケーワンに載っている。
 私は本を読むときに果たしてちゃんとした読み方をしているのだろうか。と時々考える。美大での文学の授業は一応真面目に出ていた。その授業の教材は「黄表紙」と後半は月岡芳年の絵をスライドで解説するもので、これらには私はけっこうはまりこんだものだった。でも、それ以外授業で1冊の本を読む。などということはなかったので、こういう読書絡みの本にはズズズと魅かれる。
 最近、お風呂では「バーナム博物館」を読んでいる。ミルハウザーの文章はまるでビロードを触っているかのような感じがして気持ちがよいので、お風呂にぴったり。・・・へんですか。
 大学の友人達に森田氏に会った時の話をすると、「彼はいったい何の編集をやっているんだ?」と、尋ねられる。「英米文学の〜、翻訳の雑誌の〜・・・例えば翻訳家の先生達のインタビューが〜。」と言った辺りでアシカ君などはもう眼が遠くを見ていたりして、きっと私の話を聞いてないんだ。
 アシカ君には今度家に来たときにカッチャーの漫画を見せることになっている。きっと彼は好きに違いないと私は決めつけている。特に24頁とか37頁とか。