窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

キャベツ300円也

 しかし、野菜が高い。キャベツが300円だ。もっともこの間まで500円だったからかなり値下がりはしている。近所の畑にはキャベツがゴロゴロ植わっているというのに。以前住んでいた家のすぐそばは一面キャベツ畑だった。あのキャベツも値上がりしていたのだろうか。他の野菜も皆高くなっている。しょんぼりしたブロッコリーでさえも、298円だ。しかし、近所の農家の無人の売場では100円なのである。
 その無人の売場に、先日初めてその農家の奥さんらしき人が野菜の置いてある台の後ろに座っていた。このところいつ通ってもそこには野菜がなかったのだけれど、今日は色々と置いてある。野菜の高騰で盗難にあっていたのかもしれない。台の上に100円のしっかりしたブロッコリーが二つ並んでいた。私が一つ買うと、奥さんは「これもしっかりしているよ。」と、台の下から新しいブロッコリーをとりだしたが、そんなにブロッコリーばかり食べられない。
 スーパーの500円のキャベツは、夕方に行っても売れ残っていたのだけれど、結局何処へ行ってしまったのだろう。それを日ごとに外側の葉を向いて、値下げしていったのだろうか。