窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

プレゼント

 猫が鳴く時間が多少短くなってきたように思う。というよりも、私が疲れていて気がつかないだけだろうか。

 運び込まれた引っ越しの荷物を見たとき、美容師さん夫婦もこれだけの荷物があの家に詰まっていたとは信じられない。と、言っていた。私も改めて新しい家でダンボールの山を目にしたときには、信じられない思いだった。以前ヒロエサンが個展の後で私の家に来たときに、いったいどこにあれだけの作品が入っているのか。ドラえもんのどこでもドアがあるとしか思えないと言っていたけれど、本当に・・・。それでも一週間経ち、またパズルのように物を収納していく。収納場所が前よりも無いので、今となると色々と捨ててきて良かったと思う。

 大学時代の仲間内の一人であるあめみんから引っ越し祝いに1冊の句集が届いた。『念力家族』 う、嬉しい。さすがあめみん。これは以前ネットで見て欲しかったのだけれど、品切れだったのだ。引っ越しの準備を始めてから、落ち着いて本も読めなかった。こういうときにはぴったりの句集だ。現実を忘れてどこか遠くへ〜。

念力家族

念力家族