窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

オリンピック

明け方、猫が鳴くので目が覚めてしまった。テレビをつけてみたら、なぜかビョークが歌っている。歌い終わって、もう一曲やらないのかな。と思ったけれど、それはオリンピックの開会式であった。

 ダンボールの山が築かれているゆえ、部屋の通り道が狭くなっている。分解できない棚の角に、足の指を思いきりぶつけてしまった。しばらくすると腫れてきたので冷しながら柔道の試合を見ていた。谷亮子は靭帯損傷しつつもこうしてオリンピックに出ているのだ。私の突き指ぐらい・・と、思ってみても痛いものは痛い。それに私はさほど谷亮子を好きでもないので、この思考はあまり効果的ではない。
 選手達の足にばかり目が行く。皆たいていテーピングなどしていたりして、その足が変な形につっぱったり曲がったり。見ているだけで、私の足も痛くなるのだった。