窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

雨戸を開けたら、ハケ日なたぼっこをしていた。どこかで食べてきたと見えて、私にご飯の催促をすることもなく毛繕いをしている。隣の家を見ると、すっかり片づいていて、人が住んでいる気配はどこにもない。夢を見たような不思議な感じ。(引っ越し先は同じ市内なんですけれど。)
キース・ジャレットのピアノを頭に転がしながら、またメゾチントの版を作っていた。版づくりは精神統一にはいい。やり始めから5分くらいは面倒だなあ。と思ったりするのだけれど、そのうち手が痛くなるまでただただべルソーを揺らしている。