窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

水彩画教室。モチーフはレモンとイチゴ。人が描いているのを後ろから見ていると、私も描きたくなってくる。生徒さんの絵に手を加えることもあるのだけれど、人の絵をいじるのは、なんだかな・・・。それぞれ皆個性があるのだから。とはいえ、やはり授業なので、多少はそういうことになるのだ。レモンも色々、イチゴも色々。
水彩画教室に行く日は、朝が早い。雨戸を開けると、クロがちょうど庭に足を踏み入れたところだった。朝陽をあびた背中は、心なしかばさついていて、艶がない。以前と比べると、堂々とした風格が無くなっている。なんとなくオドオドとした様子。今年は暖冬のようだけれど、やはり外の猫達の毛は膨らんでいて、太ったように見える。クロの顔も頬の毛が多くなっていて、うちわのようだ。