窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

先日、動物園へ行った。動物園・・・一体何年ぶりのことだったか。「そう言えば久しく行ってないなあ。」と思いながら読んでいる方もおおいかもしれない。(つづき)
私が今回訪れたのは、上野動物園だが、ネットで捜してみてもオフィシャルのサイトにはたいしたデーターが載っていない。入り口にあったパンフレットも薄い一枚のもので、サイトに載っているものとほぼ同じ地図があり、簡単に動物の名前が書いてありそれぞれの場所がわかるようになっているものだけだったように思う。私が急いでいたせいで、気がつかなかったのかもしれず、もしかしたら他のパンフレットの様なものがあったのかもしれないが。園内にはショップがいくつかあったけれど、そこにも園内の動物の詳細なデーターが載っている物は置かれていなかった。勿論、檻の前には札が出ていて、それぞれに詳しい説明があるから見ているときはそれを読みながら、なるほどなー。と思えばよいのだけれど。家に帰ってから、自分が見たのと同じシチュエーションでとられた写真と、データーがのっているものがあれば、いいのになあ。と思ったりする。次に行くときはもっとゆっくり時間をかけて、自分でメモでもしてこようかと思う。
私が見たツチブタの檻の前には、 『ブタじゃないよ。』と書かれた札がついていた。『私はブタではないです。』でも、『ボクはブタではありません』でもなく、『ブタじゃないよ』と、そっけない。しかし、周囲で観ている人は「あら、ツチブタだって。ブタだわー。」等と言っている。あまりにそう言う人が多いので、つっけんどんな物言いになってしまったのだろうか。