窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

猫じゃらしの話。

家の猫は大病をしてから、外には出していないので、運動不足だ。で、猫じゃらしで遊んでやることになるのだけれど、それ程食いつきが良くない。釣り好きの友人が、「釣りというのはこうやって、猫に猫じゃらしを与えるようなものだ」と、例えたほどに、猫じゃらしを目の前で揺らしても、直ぐに飛びついてこない。そのうち私の方が疲れてくる。ここで言う猫じゃらしは、雑草ではなく、市販されている猫をじゃらすための・・・たいていは、兎かなにかの毛が猫じゃらし状態についているそれである。これまでのところ、猫本人の模様と似たものに食いつきが良いように思う。ギャオス嬢は、サビがらなので難儀ではあるのだけれど、友達の美容師さんからもらった、獣医さん特製のサビがら猫じゃらしだと、まことに食いつきが良い。しかし、それでもしばらくやっているうちに、飽きてくる。飛びつくまでにまた時間がかかるのだ。私も猫じゃらしを揺らす手が疲れてくる。
そんなあなたにお勧めなのが、長めの竹ヒゴにその猫じゃらしを結びつけて、揺らす方法。私が手元で揺らすのは小刻みでも、長い竹ヒゴの先の猫じゃらしは、ブンブンと大きく振れる。しかも不規則に。これは、注意深い猫にも狂乱状態である。
この方法を教えてくれたのは、以前バイトをしていた事務所のバイト仲間であった。当時彼女は「天才柳沢教授」の漫画を読んでいて、その中に長い棒の先に猫じゃらしをくくりつける方法が載っていたので、私に知らせてくれたのだ。
警戒心の強い猫と、飽きっぽい飼い主にはお勧めな方法である。ぜひお試し下さい。