窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

失明して1ヶ月近くたって、猫も私も少し生活に慣れてきたように思う。
腎臓の処方食も好きなので少し太ってきた。トイレにも少し迷いながらも自分で行っている。でも1階でしかしない。
階段をひとりで下りるのは危ないので2階のドアを閉めて寝ているから明け方にトイレに行きたくなると私を起こす。
一緒に1階に下りて行ってトイレが終わるまで私は待機して、又2階に上がっていって寝るのが日課になった。
抱いて上り下りするほうが簡単なのだが、猫は自分で下りたがる。私が手を出すと、ワーワーと怒って鳴くのだ。寝ていることが多くなってしまったので、階段の上り下りが唯一の運動だし、自分で上り下りできるうちはさせようと思う。

昼間2階の日向に行くとすぐに瞳孔も細くなるから、もしや!と思うのだけれど、やはり見えないようだった。