窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

失明してから初めて家を半日空けた。
帰ると、寒い所においてある餌の前に座ってボンヤリしている。
餌はあまり減っていなくて、途方に暮れている様子が悲しい。
それでもご飯を食べてからは、あちこちぶつかりながらも
確認しながら歩き回っている。
昨日よりは迷わなくなったような気もする。気をつけていないと、階段も上り下りするので危ないのだ。
20歳だからと言ってあなどれない。