窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

金繕い

骨董品市の店先ではない。


私が使っている器達の中で欠けてしまっているもの。

引っ越しの時に欠けたお皿や、その他にも落して欠いてしまったものがいくつもあって、直したいなあ。と思いつつ、食器棚の奥に入っていた。
先日「やきもの修理法」の本を見つけて図書館で借りた。
本を読んでみると、別にたいして必要なものはなくて・・つまり私が普段使っている、アクリル系の絵具やメディウム、モデペなどが推奨されていて、やり方としては、たいそう簡単そうだった。
しかし、私は漆系の金繕いがしたいので、
結局参考にしたのは、
http://butuzou.net/kintugi/


ドイトに行った。
所沢に住んでいるときは、目と鼻の先にドイトがあって、私は連日通ったものだったが、ここへ越してきてからは、車もないしドイトは遠くなってしまっていた。
しかし、昨年末ようやく近所に出来て(と言っても、歩くと30分はかかるが〕今日初めて行ったのだ。
ドイトは私の天国だ。もう、何でも出来そうな気持ちになる。机も作れるし、ベランダだって作れそうだ。庭にはオリーブを植えたい。オールドローズガーデンもいいじゃん。なーんて、今は庭もないのに四季咲きのカフェの苗の値段を見てみたりするのだった。
現実に戻らねば、現実に・・・・

金繕いだった。漆を買った。そうして、欠けた器を引っ張り出して、そこここにほどこす。大きく欠けているものは、との粉を混ぜたりして。
乾いてから、漆を研ぐのだ。それも銅板を研ぐ研磨用の炭で。
おお、金繕い屋さんになる道は近いかも。


  昔、バイト先の韓国旅行で買った青磁とか


矢津田さんのマグとか。(ごめんね矢津田さん。)


もう、何でもかんでも繕いたくなって、食器棚から引っ張り出しては点検していた。思ったより、欠けているのは少なかった。
家にある器はあらかた繕ってしまったので、明日は100円ショップで無地のマグカップを買ってきて、割って繕ってみようかなどと、考えている。