窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

 この一ヶ月、腰痛やら腹痛やらなんやらで検査ばかり。原因不明で整形外科の先生には「やる気無くなっちゃうなあ。」と言われる。そんなこと言っても痛いのは痛いのだ。加納クレタ状態だ。Mラにマッサージや指圧をしてもらい、自分でのケアの方法を教わった。朝起きたら少し痛みも引いていた。気合い入れないと・・。

 日曜の朝の公園は、まだ子供達が出没していなくて静かだった。カメラ抱えた初老の男性が2人。1人は三脚を1人は一脚を持ちながら、カメラ談義をしていた。桜の花の中を小鳥達が飛び交っている。ヒヨドリが飛ぶたびに花びらが散る。今日明日ぐらいで花も終りかもしれない。池をのぞき込むと、無数のおたまじゃくしが泳いでいる。急に水が濁ったので何かと思ったら、鯉ほどもある蛙が泳いでいるのが見えた。池の端の浅瀬で頭を出した。大きい・・・。去年の夏に越してきたばかりの時、公園を通るとボウ、ボウと鳴いていたのはあの蛙だろう。夏の夜に美容院のTさんとここを通ったとき、彼女は「ボウッ、ボウッ」というその声を聞いて足がすくんでいた。あの時は私は笑っていたのだけれど、確かに・・・。あんなに大きな蛙がもし橋に上がってきたりしたら、と思うとさすがに恐ろしい。子猫くらいありそうだ。しかもおたまじゃくしはこんなにいる。びょんびょんと橋の上に皆上がってきたりしたら・・橋全部が蛙だらけになったりしたら・・・・、ぐえ。「マグノリア」を思いだしてしまう。全部が蛙にならないように祈ろう。