窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

立春を過ぎて

 立春を過ぎた頃から1階の部屋に日が射す時間も多少長くなった。それでもまだ寒いので日中に2階にいることが多い。猫はずっと2階で布団をかけて寝ている。めくると「くはーっ。」というかんじで、伸びをする。引っ張り出すと暖かくてぐにゃぐにゃしている。そのまましばらく撫でてみたり伸ばしたりしたけれど、迷惑そうなのでまた布団に戻したら、放心状態で一点を見つめている。じっと見ていると今にも喋りそうな気配がする。猫が歳をとって、人みたいな顔になっている。と、以前裕恵さんのメールに書いてあったが、まったくそのとおりだ。