窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

 最初は、家の人がふざけて何かつけているんじゃないかと思っていたけれど、近所の紅梅は本物だった。ずいぶん早くからポチポチと花が開き始め今は木全体が遠目でもはっきりとわかるほど紅い。私の家の軒先には今咲く様な花木は植えられていないので、この紅梅が窓から見える唯一の花だ。越してきて最初の冬なので、軒先に植えられている木々の按配がいまひとつわからない。木のように太い茎の薔薇をとりあえず少し剪定してみた。本当は2月頃に剪定をするように本にはかいてあるけれど、今年は暖かいらしいので2月では遅すぎるような気もして。
 越してきた夏の時期には、前を流れる水路の向こうまで2メートル以上も伸びた先端にニンニク球位の大きさの実が2つついていて、重そうにしなっていた。とりあえずそれは越してすぐに長い剪定ばさみで取った。実からは花の色は想像できないが、かなりの大輪のように思われる。どんな花が咲くのだろうか。