窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

カッチャー

 夕べはカッチャーの漫画を読んでいた。ううむ。めちゃくちゃおかしい。文字が多いので、ふむふむと読みながら最後にウフフ。と笑える。ウフフ。もしくはブフフ。日本の漫画に例えたらなんだろうか。私はあまり漫画を読まないからよくわからない。この雰囲気は友人宮原清の作風に近い。と言っても彼の漫画は今はネットでは読めなくなっているし。(すみませんね、うちわのことで)どちらかというと、日本の漫画のおかしさというよりも、赤瀬川さんの笑いに近いのかな。赤瀬川さんの笑いというよりも、赤瀬川さんの生徒で私が一緒にバイトをしていた模型仲間の岸君の笑いだ。(すみません、うちわのことで)ともあれ、これは読まないとわからないですね。新書館のクニップルのぺーじ

 私の描いていたアメコミのイメージは覆された。文字が多いから読み物というかんじでもあったりして。だからと言って教訓みたいなものはなにもない。まあ、小説だって教訓めいたものは面白くないものだけれど。
 サイトではよくわからないかもしれない。eとらんすの11月号で翻訳家の柴田先生の解説付で本には載っていない4編ほどが掲載されているのでお試しを。その中に「読者がカッチャーを好きになるかどうか」という柴田先生の一文があって「大正時代の家を見るのが好き、とかそういう人の方が好きになりやすいかもしれません。」と書かれていた。いや、まことに。

オンライン書店ビーケーワン:ジュリアス・クニップル、街を行くジュリアス・クニップル、街を行く柴田 元幸 / Kathor Ben新書館
ISBN:4403290027