窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

少し前のことだけれど、Nステに椎名林檎がでていた。私は椎名林檎をしっかり見るのは初めてのことだった。で、久米宏が「あなたと話しているととても緊張するんだけど。」というようなことを言う。椎名林檎は「ハイ。よくそう言われます。」とオドオドと答える。「きっと、あなたが一生懸命だからなんじゃないかなあ。」と久米宏が言う。

私は人に「あなたと話していると脱力する。」とよく言われる。良く言えば「和む」と。私の方といえば、たいそう緊張しているというのに。私も人の話は一生懸命聞いているのだが、何故だろう。・・・・顔か?「頭のてっぺんがから脱力のオーラが出ている」と言われる。そういう頃は道を尋ねられやすい。

ようやく「The Catcher In The Rye」を読み終えた。何を隠そう私は「ライ麦畑でつかまえて」はこれまできちんと読んでいなかったのだ。村上春樹版が出る前に原書を読んでおきたくて、せっせと読んだ。しかし、これは英語の勉強には不向きなかんじ。スラングが多いので。いずれにしても、私が原書を読むときは辞書もあまりひかずに読んでいくので、あまり勉強になっていないと思う。頭の中に浮かぶ映像を頼りに読んでいくから、後から翻訳を読んだときに自分の語学力の無さにしょんぼりする。なんとかせねば。もっと面白くないものを読めばいいのかも。

「The Catcher In The Rye」を読んでいて、少年だったころはこういう少年だっただろう。と、想像される人がいる。が、大学時代の同級生には皆目見当たらない。大学時代・・つまりは20代前半からのつきあいなわけだけれど、全く結びつかない。彼らはハナから今のようなヘンなオジサンだった気がする。そんなことを言うと「バカモノ。お前だってヘンなおばさんじゃねえか。」と、彼らはムキになるのであまり言わないようにしている。