窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

 グールド

冷え込んだせいか、また耳の調子が怪しい。以前のような目覚まし音のような耳鳴りではないけれど、また難聴が始まった模様。それでもセッセと終日仕事。
今日の1枚はグールドのゴールドベルク変奏曲。朝から聴くにはよけいに沈みそうだったのでワーグナーなんぞも聴いてみた。耳は聞こえたり聞こえなかったりするので、ステレオのボリューム調節が難しい。昼は外で腐蝕をしていたけれど、寒くてたまらない。それでも外の水道は凍っていなかったので、気温自体はそれほど低くないのだろう。風が強いのだ。外の腐蝕液は硝酸。気温によって腐蝕の時間がかなり違うので勘のみが頼り。まあ、私の場合、勘を頼りにしているときが多いのだけれども。
ソーダ水のような美しい青い硝酸液は、いけないと思っても、つい覘きこんでしまう。顔を近づけて腐蝕の案配を見ているときに誤って思いっきり硝酸のガスを吸い込んでしまった。午後になったらさすがに顔に発疹が出てきた。ゴホゴホ。

バッハ:ゴールドベルク変奏曲(1981年デジタル録音)