窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

 今日観てきた展覧会

太田三郎展「POST WAR 72世紀の遺書」 コバヤシ画廊
第二次世界大戦戦争犯罪人として裁かれて、死刑になった人達の遺書を展示した作品。20点のうちの半分以上が20代から30代の人達だった。理不尽な死を嘆く人、天皇陛下万歳と記す人。皆妻や子どもたちのことを案じている。最初はかしこまった文体だけれど、だんだんと口語体になっていく人もいる。ひとつひとつが悲しく辛い。
奥の部屋には西東三鬼の句の切手の作品が展示されていた。
つい先日、子供の頃に好きだったテレビドラマ「冬の桃」のDVDをレンタルして見たばかりだったから、この時代の空気が漂うようなひんやりした画廊を出ても、鉛を飲みこんだようだった。

太田三郎展「POST WAR 72世紀の遺書」
2017年8月7日(月)―8月19日(土)
11:30−19:00(祝日開廊、休日休廊、14日・15日・16日休廊)
コバヤシ画廊

画廊が暗かったのと、老眼鏡が合わなくて小さい文字が読みづらいのが少し困った。虫眼鏡必須か。