窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

暑いっす。・・・夏だから。それでも昨年に比べれば極楽です。去年の今ごろは、確か室内で熱射病寸前という感じだったような気がする。私はエアコンが嫌いなので、極力つけないようにしている。毛皮を着ている猫にとってはそれは辛かろうと思うのでつけてみると、子猫の頃からエアコン無しの暮らしに慣れているのか、猫は部屋から出ていってしまった。

家の中は数十枚のパネルが散乱している。何をしているのかといえば、絵を描いているのだ。絵描きというのは病気のようなもので描き始めると、終わらなくなる。描き始めてうまくいかない時は元気がなくなる。そこから脱するには描く以外に無いわけで、良い具合に描けているときは描けているときで、うれしくてずっと描いている。しかも、先日会った師匠の影響で、絵日記も描き始めた。こうなると、中毒としか言い様がない。だからと言って、傑作ができているわけでもないので、なんだか元気も出ない。

客観的に考えてみると、家に一日中籠って絵ばかり描いているというのも、あまり健康的ではない。あー、やだやだ。なんでこんなにパネルを買っちゃったんだろう。変な汗を描いているのは、暑さのせいだけではない。