窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

市川曜子展5


今日は雨にも関わらずいらして下さった方々、ありがとうございます。
画廊の周りは工事中。というのもこの辺り一帯は再開発地区になってしまい、実は私が今個展をやっているお茶の水画廊もお隣の淡路町画廊も来春で無くなってしまうのだ。
お茶の水画廊の建物も古いけれど、淡路町画廊はさらに古く、大正時代に建てられた3階建ての蔵だ。
私は20代の頃、予備校の時の先生達のグループ展を見に淡路町画廊に来て以来、すっかりこの建物が好きになってしまった。そして2回くらい淡路町画廊で個展をやらせてもらい、その後誘って頂いて隣接するお茶の水画廊で個展をやらせて頂くことになったのが15,6年前だった。
再開発で建物だけは残るのかどうなのかまだ不明だけれど、建物が残ったとしてもやはり寂しい。もし中に入れるような形で残ったとして、私が壁や階段の擬宝珠を撫でながら語りかけても、蔵は画廊だったことを覚えていないだろうな。というような寂しさ。

ぴが画廊のお二人もいらして下さったけれど、ぴが画廊も最初は表参道の同潤会アパートの中だったのが立ち退きになり、移った青山もご存知のように再開発で無くなった。
というわけで、私の展覧会を企画してくれる画廊は来年から無くなるので、お客さんや友達に「どうするの?」と尋ねられ、飲み屋をやるか古本屋でもっと働くか・・・と答えると皆黙って遠い眼をするのだった。


中川昌三さんといづみさんがみえた。
かりんは先日ポルノグラフティのライブで5万人を前に箏の演奏をしたのだけれど、ポルノグラフティ命!の知人がちょうど同時間帯に画廊に来たので、いづみさんに紹介したら喜んでくれた。
かりんは夕方になって15日のライブの練習の合間を縫ってきてくれた。
サイトに載っているデュビタント賞の受賞のプロフィール写真を見た時、顔つきが随分大人になったなー。と思ったけれど、久しぶりに本人に会ったら変わらずキュートな女の子だった。


個展は日曜は休みで、来週の土曜12日までやっています。どうぞお運び下さい。