窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

搬入


今回は大きめの物があったので、久しぶりに赤帽さんに搬入を頼んだ。
清瀬にいる頃に頼んでいた赤帽さんはとても親切だったのだけれど、果たして今回はどうかしら。と、思いつつ以前と同様にタウンページで探した。値段的にも一人目ですんなり決まり。ちょっと年配の人らしかった。
荷物を積み込んでから私も一緒に乗せてもらって画廊へ。まあ年末だし連休明けだしで、ところどころ混んでいて1時間ちょっと。走り出して20分位して脇道に入ったら渋滞にぶつかった。私は眠くてボケッとしていたのだけれど、混んでいることにひどく恐縮されてしまい、私も恐縮してしまって会話は全然弾まなかった。

それでこれまでどんな物を運んだか。というようなことを尋ねたりしてみた。
・珍しいものとしては、長距離でプリン2個。なんだよ。って思った。
・長ねぎを赤帽トラックいっぱい。これは重くてブレーキがきかなかった。
他に話したのは、
・長距離では新潟や京阪神にも行ったりする。
・赤帽は、宅急便や会社の所有の配送トラックなどで間に合わないような部分を補うのが、仕事の主流だ。
・北国の出身である。
永六輔も歳をとるのは仕方がない。(これは途中ラジオを聴いてたので)

1時間少しで話したことはそんなところ。なんか話がかみ合わないというか・・。
私だって話さないで済むなら黙っていたいのだが、黙っていると混んでいる時に謝られてしまうので話しかけたりしたのである。

以前の赤帽さんも年配の人だったけれど、やり手。と言う感じだった。自分で携帯のホームページも作っているみたいだった。その時もタウンページで探したのだったが、そう話すと、「今どきタウンページを見るなんて珍しい」と、言われた。印象的だったのは、その赤帽さんの携帯のベルが鳩時計の音だったことだ。そしてストラップもジャラジャラしていた。
もっと以前頼んだ赤帽さんは、助手席に「ムー」とかなんかそういう雑誌が山積みで、UFO関係の協会だか研究所だかの封筒がはみ出していたりして。
私はそれを横目で見ながら(そういう話になったら嫌だなあ。)と、ずーっと考えながら緊張して乗っていた。


セッティングを終えた。なんだか凄い量になってしまって、半分くらいでも良かったかも。と、思ったりする。
しかし、実はさらにこの半分くらいの量の、パネルやら描きかけの作品が家にまだあるのだ。恐ろしいことだ。いったい何を考えてるんだろう。と自分でも心配になる。

週末は事務的な諸々と仕事を済ませて、火曜に初日を迎えます。乞ご来場。