窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

土曜の新宿

と言っても、昼間。編書房のKさんと打ち合わせで久しぶりに土曜の新宿へ。
すごい人。子供の頃から親しんで来た町だけれど、あまり来なくなってから数年。こんなに人が多かったっけか。
それでも人は殆どが同一方向に進んでいるので、久しぶりでもそれほど歩きづらくはない。池袋だとこうはいかない。勘を取り戻すのに少し時間がかかる。
予定の店には入れず、中村屋の地下で二人とも珈琲を頼むと、持ってきた男の店員さんが
「お待たせしました。どうぞご賞味ください。」と言ってテーブルに置いた。店員さんというよりも、こうなるとボーイさんと言った風情だ。
ボーイさんが去ってから、私たちは
「ごしょうみ。。。」と顔を見合わせて、そのように賞味したら、美味しかった。昔ながらの、例えば目白にあった田中屋とかの珈琲の味。


打ち合わせを終えてから、これもまた久しぶりの世界堂へ行った。愛用しているアートペンのレフィルを買ったら、525円。持ってきていた空箱は250円。まとめ買いをしていたとは言え、数年前だったと思うけれどすごい値上がり具合だ。そういえば、水彩画教室でいつも使っているスケッチブックも、結構値上がってしまっていた。これはズブロッカの価格がゴードンよりも高くなっていたのを知ったときと、同じくらいの驚きだ。(?)


帰ったら集英社のHさんから本が届いていた。
20日発売のアーサー・ビナード氏のエッセイの文庫版。5枚の扉絵に私の絵が使われたので。
線だけを抽出したり、加工して使われると思っていたのに、そのままベタだったので、びっくりした。私としては勿論ありがたいことだ。


帰ってから編書房の新刊を読む。コミックは殆ど読まない私だけれど、良かったです。

マイガーデナー

マイガーデナー