窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

椅子

ずっとパソコンの前に座っている。私のパソコン椅子はけっこう大きめで座り心地もそこそこ良いはずなのだが、つらい。腰が痛い。
なぜなら、猫と半分ずつ座っているからだ。前と後ろに。
猫は背もたれ側に顔をつけて・・というか埋めて寝ている。熟睡すると大きくなってくる。私は浅く座らざるを得ない。
もちろん、私は時々猫をどかすのだが、そうすると猫はいつまでも鳴いている。モニタやコピー機やスキャナーの上にのぼり、天井を見上げて鳴いているので、最初は何か居るのかと思ったりもした。叱ったり撫でたりしても鳴きやまなかったが、私が立ち上がったらすぐに椅子に飛び移り、そのまま丸くなって私の顔をみあげた。
「へっへっへ」と言っているのか、「どいとくれって言っておろうが。わからんちん。」と言っているのかわからないが、とにかく鳴きやんだ。
それで仕方がないので私は浅く腰をかけて、腰痛一歩手前なのだった。