窯猫通信覚書

絵描き・銅版画で本の挿画等描いている市川曜子の銅版画日記です。

はてな

ブログを書き始めてどのくらいになるのか。最近は更新もまばらです。

はてなダイアリーiPhone用の開発はされなかったので、どうしたものかなと思っていたけれど、この度ダイアリーが来春で終了というお知らせがきたのでそれを機にブログに移行することにした。

まだちょっと手探り状態なので、読みにくいところもありそうですが、よろしくお願いします。

トロロアオイ

kamaneko2018-04-29去年トロロアオイを蒔かなかった。
夏は水路向こうが陽当たりがよくて、作物を植えていたのだけれど、そこは市の土地なのでこれまでは断って使わせてもらっていた。
市長が替わったからか、なんだか頻繁に草刈りが行われ、6,7年生やしていたブロンズフェンネルも根こそぎ刈られてしまった。
また使わせて欲しいと連絡するのも何となく面倒くさくなり、刈られるままになって今に至る。
冬が終わり雑草が生えてきたけれど、草刈りが来ない。
トロロアオイを蒔くスペースが、家の側にはなくて思案中。

[日々


所謂花見はあまりしない。人だらけだから。
以前住んでいた家は畑の真ん中で、周囲は桜よりも梅が多かったが、駅の反対側は病院街で、どの病院にも必ず桜が植えられていた。
昔、結核療養所だった病院の裏庭には、桜の園と呼ばれる桜の林があり、花見の季節にはスリッパを履いてカーディガンを肩にかけた患者さんたちが、空を見上げていた。昔、入所者たちが植えた桜は、間隔が狭いからかそういう種類だったのか、枝は横に広がらずに上へと伸び、桜の花は高い空で揺れていたから。
病院に挟まれた通りの正面に、桜の花が空に浮かぶように見えるのは全生園だった。都内よりも少し遅く、何となくひんやりとした空気が流れる街だったけれど、今日はもう満開かもしれない。
久米川、そして全生園が舞台だった「あん」(河瀬直美監督)を数日前に観た。映画の中でも桜が咲いていた。

HAPPY END

kamaneko2018-03-26今日は11700歩くらい。でもあまり歩いた気がしない。朝、市内の桜をちょっと見に行ったりして4000歩くらいになっていた。昔住んでいた部屋のあたりは今も湧水か流れ、平日の早朝で人がいなかったけれど、相変わらず祭日は観光客が多いだろう。桜だらけのその場所は、発掘の跡に新たに太古に建っていただろう建造物の足跡を造っていた、こんなに墓が多かったか?そして猫も。皆のんびりと朝日を浴びていた。


HAPPY END。ハネケはただ提示してくる、様々な事柄をますます現実的に、そして無関心を。

25年くらい使っていた日立のオーブンレンジです。
所沢の今は無きキムラカメラ(だったか)の展示品を買いました。確か4万円以上したと思う。私としてはかなり奮発した気がしますが、まあこれもバブルだったからでしょうか。
アップルパイやピザ、クッキー、パウンドケーキ。ここ数年は友人達のオープニングパーティやらなにやらで、キャロットケーキとビスコッティ、ライ麦パンをいったいいくつ作ったことでしょう。
しかし数年前から焼きムラが加速し、つきっきりで焼いてる途中で向きを変えること数回。温度計を買って調節すれば大丈夫かと使っていたけれど、高いなりにも低いなりにも一定にならず、思い切って買い替えることにしました。
パン作りプロの友人のお薦めで購入したというパン作りセミプロの友人のお薦めにより、半額近くになっていた型落ちのオーブンレンジを購入したものの、こちらはパンの発酵用に、電子レンジとして。と捨てずに使っていたけれど、電子レンジ機能も怪しくなってきたので、ついに廃棄しました。25年も頑張った。オーブンレンジも私も。

ホームページを引っ越し、リニューアルをしています。

kamaneko2018-02-25以前の作品写真を整理していて、お茶の水画廊、淡路町画廊が無くなって8年くらい経つのかとボンヤリ思う。淡路町画廊の建物の一部は移築され、今も御茶ノ水ソラシティにあり、懐かしい階段の擬宝珠にも触れることはできるけれど、我愛する擬宝珠は居心地が悪そうに新しい施設で形をとどめているに過ぎない。
大正時代に建てられた煉瓦造りの3階建ての蔵は、建築的に重要な部分は残されているのかもしれないが、時間と記憶は失われてしまった。再開発の元では感傷的な想いでしかないかもしれないが、さまざまな場所において失われた記憶と時間に、私は想いを馳せる。


市川曜子|Yoko Ichikawa Official Website|銅版画|絵画|挿絵▶新しい市川曜子作品サイト




生きられた家―経験と象徴 (岩波現代文庫―学術)

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